元総理が撃たれた。背後から銃で撃たれた。
歴史の教科書みたい。Twitterは一色。
これは、私のうちにとどめおこう。かたちにしないでおこう。
ああ、これもいつか、物語になる。
「祈ります」「願います」
なにに祈っているの?なにに願っているの?
彼の信仰がわからないから、なにに祈ればいいのかわからないの。こういうとき、私の信仰は、役にたたないようにおもう。祈りたいか、と問われてもわからない。さらり、と言葉を使うのが、最近むずかしい。
切り離すことも切り分けることも困難。
でも、十分でない言葉に傷つくことのありませんように。多くの言葉を向けられる人が、目にする人が、そうでありますように。
ずっとずっと、スクロールスクロール。
*
妹とデートです。
校門まで妹が迎えにきてくれた。LINEで「寝不足だよ」といっていたら、スタバを買ってきてくれた。
美容院に行ってきたそうで、ふわふわのポニーテールになっていた。
「かわいいでしょ」
「かわいい」
「お昼ごはん、頼が言ってた中華いったよ」
「ああ、西武の」
「おいしかった」
甘いのが食べたくてふらふらしたけど、結局、どこにも入らず、何も買わず。
*
「ガラスペンとインクが欲しいよ」
「頼、絶対使わないじゃん。何回かやっておわり」
「そうだと思うけど……なくていいものだから欲しいんだよ」
「えーなにそれ」
「だって、チェリーストーナーとかタールヴァンとか、なくていいけどあるとわくわくするでしょう。嬉しいでしょう」
「ふーん、わかんない」
ロフトで速報をみる。
*
ダイソーでお菓子やらコスメやらを買ったあと、貴和製作所へ。トルコビーズやら石やらパーツが欲しくなったけど我慢。買うと際限ないんだから。
家電量販店のガチャガチャコーナーによる。妹がキュアドリーム・ミルキィローズ・キュアハートのお衣装フィギュアガチャを見つける。
「え!見て!頼!夢原のぞみ!」
「本当だ。やる?」
「……わ、これ、500円だよ」
「わ、本当だ。私の小さい頃は、100円もらってラブベリやるか、ガチャガチャやるか、だったのに」
「ね。今、200円もあんまないよね。今度、お父さんときた時やりにこようかな。でも、500円はなあ。お父さんもしぶりそう」
(両替機で両替)
「私、あなたに甘すぎる」
「やったー。頼、やさしい」
妹はちゃんと1回でキュアドリームを引きました。私はセーラームーンのガチャガチャを2回。ちびうさとダイアナを引きました。本当はマーズが欲しかったけど、ふたりを並べると思っていた20倍かわいかったので満足。ひとりきりだとこちらを、もしくは空虚をみているのに、隣同士にふたりを置くと見つめあっている。
うん。やっぱり、私、あなたの笑っていることが大事。あなたが幸福であることが大事。健やかであることが大事。うれしいの。どんなにか傲慢なことでも、うれしいの。羨むこともあるけれど、うれしいの。