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「さようなら」が挨拶の中でいちばん好きです。

響きもさることながら、その潔い感じが好き。名残を不用意に見せないような、ひとり同士になる合言葉のような。語源とされる「左様なら」のさっぱりした感じを受け継いでいるのかしら。「そういうことなら、では」と。

しかし、「さようなら」を滅多に言わない生活。

職場を後にするとき、見送るときは「お先に失礼します」「お疲れ様です」のどちらか。

知人と別れるときは、わたしは「じゃあね」と言うことが多い。これを「さようなら」に置き換えてみようか。

とそこまで考えて、「さようなら」と別れた後に、心配するLINEをよこした友人のことを思い出す。彼女が今どこで何をしているのかは知らない。